キャンピングカーを使ったアメリカ横断旅。
最近旅人だけでなく、大学の卒業旅行なんかでも挑戦する人が増えている、キャンピングカーでのアメリカ横断旅。
いくらかかかるのか、どんな事にお金を使ったのか、アメリカ横断における節約術など実際の経験をもとに紹介していきます。
アメリカ横断のルートと日数
私たちのアメリカ横断旅は男女8人、ニューヨークからロサンゼルスへ東から西のアメリカ横断。
使ったキャンピングカーはエルモンテの8人乗り、全長は約9mのFS31。
かかった日数は20日間で走った総走行距離は6155マイル(9905km)。
経路は以下の写真の通り。アメリカ横断というより「アメリカ縦断&横断」です…。
アメリカ横断にかかった総費用
アメリカにかかった費用ですが、8人の共益費の合計で以下の通り。
・ガソリン代:2032.72ドル
・RVパーク代:701.59ドル
・食費&生活雑費:390.85ドル
・高速代:144.2ドル
・修理費:342.77ドル
・その他:78.46ドル
共益費合計:3690.59ドル(1人あたり約461.32ドル)
わたし個人でかかった費用
・航空券代:823ドル(86,770円)
・キャンピングカー代:779.73ドル(88,765円)
・テーマパーク等の入場料金:220.79ドル
・その他食費やお土産代:約400ドル
個人合計:2223.52ドル
わたしの総支出額・・・2684.84ドル(約28万円)
こうやって見ると、圧倒的にガソリン代がかかっていますね。
では細かくそれぞれの費用を見て行きましょう。
かかった費用の細かい内訳
人それぞれどんなアメリカ横断にするかで予算が若干変わってきます。
私たちはどのような物にお金を使ってこの金額になったのか、一つ一つ見て行きましょう。
①ガソリン代
共益費で最もかかったのが、このガソリン代。
20日間、約1万キロの旅で2032.72ドル、日本円にして21万円かかりました。
このガソリン代ですが、地域によって値段もバラバラ。
西海岸のカリフォルニアはどこも高く、逆にルイジアナ州やテキサス州といったメキシコ湾側は安かったです。詳しくは後述します。
②RVパーク代
20日間のアメリカ横断を通してRVパークに泊まったのは10回で合計701.59ドル。日本円で約74,000円。
ちょうど2日に1回のペースで泊まっていました。
平均で1泊70ドルくらい。最も高いRVパークが初日に泊まったニューヨークのパークで120.8ドル、最安がアリゾナ州のフラッグスタッフという街にあるパークで42ドル。
場所によってかなり値段のばらつきがあります。
また、私たちは8人での割り勘でしたが、人数が減ればその分ひとりあたりの負担は大きくなります。
RVパークに泊まらない日は、アメリカ中にある大型スーパーのウォルマートの駐車場で寝泊まりしていました。
③食費&生活雑費
普段の食事や、生活に必要な雑費が合計で390.85ドル、日本円で約41,000円。
食費に関しては、基本的には共同財布から出していましたが、お酒は飲む人そうでない人といるので個人での購入にしていました。
また、朝食など自分の分は自分で作る時もあり、共同財布で買った食材以外のもの(ヨーグルトやレトルト食品など)を使いたい時も個人での購入に。
食費は結構切り詰めた方だと思います。
後述しますが、昼はコスパ最強のホットサンドを作り、夜はアメリカンサイズの野菜パックをみんなでつつきながら、日本から持参した蕎麦を食べたり、インスタントラーメンを食べることも。
もちろん毎日ではなく、時にはハヤシライスを作ったりBBQをしたり、ちゃんと食べる日もありました。
生活雑費には炊飯器やガムテープ、ラップなどの生活用品を買った金額などが含まれています。
鍋でも米を炊くことはできますが、やはり炊飯器の方がラク…そんなに高いものでもないのでオススメです。
③修理費
修理費はキャンピングカーを返却した際に徴収された金額です。
私たちはサイドミラー、ホイールカバー×2で342.77ドル、日本円で約36,000円でした。
何事もなく傷もつけず返却すればかからない金額となります。
詳しい内訳等は別記事に書いているので良かったら覗いて見てください。
→キャンピングカーでアメリカ横断のトラブルと対処法。修理費は?
ここは人によって様々ですので、全体で1000ドルほどで見積もっておくと良いでしょう。
④その他の費用
その他の費用で78.46ドルとしていますが、内訳としては
・ディズニーワールドでの駐車場代:30ドル
・プロパンガス代:28.46ドル
・バス代:10ドル
・メキシコでのタクシー代:10ドル
以上になります。
⑤航空券代
ここからは個人の支出になりますが、航空券代で86,770円。
アメリカン航空のチケットを1ヶ月半前に購入し、ルートは以下の通り。
行き:名古屋→成田→ダラス→ニューヨーク
帰り:ロサンゼルス→ダラス→成田→名古屋
出発の場所や日程によって値段が大きく変わってきますので、ここはしっかり考えて取りたいところです。
⑥キャンピングカー代
前述しましたが、8人乗りのFS31という車種のもので20泊21日でレンタルし、合計で6237.86ドル、日本円で710,110円(ひとり88,765円)の請求となりました。
内訳ですが
・レンタル費 :4750ドル
・卒業旅行応援割引:-475ドル
・PREP FEE(準備料):185ドル
・走行距離無制限設定:675ドル
・パーソナルキット×8人分:400ドル
・キッチンキット :125ドル
・SLI(対人対物保険):190ドル
・税金 :387ドル
以上合計で6237.86ドルです。
私たちはメンバーに大学4年生が何人かいたため、卒業旅行応援割引というものを適用させることができ、これによりレンタル費が10%オフになり、さらには様々な特典を受けることができました。
⑦テーマパーク等の入場料
テーマパークなどの入場料での支出がひとり当たりで220.79ドル、日本円で約23000円。
内訳は以下の通りです
・ディズニーワールド1DAYパス:120ドル
・フロリダでのシュノーケリング:20.44ドル
・NASA宇宙センターパス :29.95ドル
・アンテロープキャニオン(ロウアー)入場料:50.4ドル
以上となります。
国立公園パス(全員で80ドル)はエルモンテが出してくれたので、私たちは払うことはありませんでした。
これらの入場料は行かなければお金はかからないですし、行けばその分かかるという支出になります。
アメリカ横断における節約術
RVパークには毎日泊まることはしませんでしたし、特に贅沢をしたわけではありませんでしたが、航空券等こみで総額で28万円ほどかかりました。
メンバーが学生やフリーターがほとんどで金銭的に余裕があまり無かった私たちは、あの手この手と様々な節約を試してきましたのでその一部を、また周囲から教えてもらった節約術をご紹介します。
・ガソリン代の節約
何と言っても最もコストがかかるのがガソリン代。
先にも述べましたが、カリフォルニ州などの西海岸は圧倒的にガソリンが高い傾向があります。
逆にテキサス州やルイジアナ州などのメキシコ湾側(アメリカ南部)はガソリンがどこも安いです。
オハイオ州などのアメリカ中東部やフロリダ州などの南東部はやや安く、ニューヨーク州の北東部まで行くと、やや値段が上がります。
ガソリンの値段を、おおよそではありますが色分けしてみました。
赤が最も高く、オレンジ、黄色、黄緑の順で安くなって行きます。
そのため、西海岸側での給油は必要最低限に、なるべく南部(もしくは中東部)での給油を中心に行うと良いでしょう。
・宿泊代(RVパーク代)の節約
最も節約しやすいのがこの宿泊代です。
車中泊をすれば宿泊費はタダ。
しかし、RVパークで車に充電をしておかなければ、車中泊をした際に電気や暖房を使うことができません。
オススメは2日に1回のペースでのRVパーク泊。夏など汗をかく時期での横断であれば、毎日シャワーを浴びたいと思うので、RVパーク泊の頻度も増えると思いますが…
私たちは『車内のトイレやシャワーは使用禁止』というルールを作っていました。
詰まりやすいというのと、排水が大変といった理由で禁止にするグループが多いのですが、やはり何日もシャワーを浴びないのというのは辛いので、私たちは2日に1回の頻度がベストでした。そのためシャワーが浴びられない日でも汗拭きシートがあると便利。
私たちのグループは女子より男子の方がシャワー浴びたい欲が強く、彼らは毎日スーパーなどの水道で髪を洗ったりしていました(笑)
また、RVパークの値段もピンキリなので、そこもしっかり選ぶと節約になります。
・食費の節約
食費も節約しやすいポイントとなります。
アメリカは大容量サイズのものが多いので、各々食材を買うよりも皆んなでまとめて食材を買った方が安く抑えられます。
オススメはホットサンド。ホットサンドメーカーは現地にて5ドルで購入。
バゲット:1本 1ドル
ハム:30g 1.5ドル
サラダ:450g 5ドル
チーズ:900g 6ドル
卵:30玉 5ドル
以上の材料で、1人分おそらく1ドルくらいで作れてしまいます。
日本から業務用のハヤシライスやカレーのフレークを持って行けば、野菜を入れて火にかけるだけで全員分の食事が一気にできてしまい、お財布に優しい上に時間も短縮できてオススメです。
また、インスタントの味噌汁やふりかけを日本から持って行くだけで、QOLが向上します。
・航空券代の節約
多くの人が航空券の節約術を書いているので、あえてここでは詳しく書きませんが簡単に。
・遅くとも30日前には航空券を予約する
→出発日から30日を切ると途端に値段が上がり始めます。そのため早めに予約をしましょう。
・日曜日に木曜日発の航空券を探す
→ExpediaグループがAirlines Reporting Corporation(ARC)と航空券の価格変動を調査した結果によると、日曜日が最も安くなるとのこと。また、木曜日出発の航空券が最も安いという調査結果も。ただし、私の実体験では火曜や水曜に安くなることもあり、思い立って買うことはせずにしばらく様子を見るのが良いでしょう。
・乗り換えで分けて検索してみる
「東京→ニューヨーク」で航空券を検索すると、安い順の上位に「東京→香港→ニューヨーク」といった香港乗り換えの航空券が出てくると思います。これをこのまま購入するのではなく、あえて「東京→香港」と「香港→ニューヨーク」と分けて予約すると安くなることもあります。
・国設定をアメリカにしてみる
スカイスキャナーで航空券を検索する場合、自分の国を設定していますが、これをあえて「アメリカ」にしてみてください(言語は日本語のままで大丈夫です)。すると同じ航空券なのにも関わらず安くなることがあります。
以上、4つのポイントだけあげてみました。
航空券は予算の大部分を占める部分になりますので、しっかり見極めて買うことが節約する上での大事なポイントとなります。
まとめ
キャンピングカーでアメリカ横断という非日常的な生活。
節約はとても大切な事ですが、せっかくの旅ですので我慢はし過ぎず、楽しむところは楽しんで旅をして欲しいなと思います。
また、横断メンバーとは毎日常に一緒にいる事になりますので、お金やその他の事など事前にしっかりルールを決めておくと揉めずに楽しく旅をすることが出来ます。
私たち8人が一度もケンカをせずにゴールできたのも、事前のルール決めがしっかり出来ていたからだと思います。
皆さんのアメリカ横断が楽しいものになりますように。